多汗症のせいで人並みの人生を送る機会を奪われた

手掌多汗症のせいで、人並みの青春、人並みの人生を送る機会を奪われたと感じている人もいるくらい、つらい病気です。手汗は緊張した時にでたり、暑さで掌に汗をかく程度なら特に問題はありません。それは誰にでも起こりうる正常な身体反応です。しかし、常に掌がじんわり湿っていたり、それ以上に汗が出ているようなら、手掌多汗症と判断してよいでしょう。手掌多汗症による手汗は、体質とか遺伝とか生まれつきと思っている人も多いようですが、そうではありません。その多くは精神的に緊張しやすいという問題と、交感神経が敏感に反応してしまうことが原因といわれており、後天的なものとされています。ですから、自分が人と違って手汗が多いのだと知ったときから一気に症状が悪化するという事例も少なくないのです。手汗をかく人の殆どは、いつもハンカチやタオルを握り締めるなどして対処していることでしょう。手掌多汗症の対処法としては、精神的な緊張をほぐし、日常的な緊張度合いを和らげる為、カウンセリングを受けたり精神安定剤を服用する方法が一般的です。一時的に発汗を防ぐ手段としては、制汗剤を利用するという手段もありますが、市販されている一般的な制汗剤ではなく、医師に処方してもらったものでなければ、殆ど効果は無いといわれています。注射による薬物治療法は、長期的に継続する必要があり、効果の出方にも個人差があるようです。また、日本ではあまり普及していませんが、イオンフォレーシス法という微弱電流を利用した療法もあります。思い切った対処法では、交感神経を切る手術がありますが、副作用があるため、あまりオススメできません。代償性発汗とは、手掌多汗症改善のための交感神経切断手術を行った人に現れる副作用の一つです。手掌多汗症は交感神経が過敏に反応することから起こるとされているため、その改善のための手術では交感神経の切断が行われます。しかし、この手術を行うと、手足の発汗は抑えられるのですが、その代わりに身体の別の部位の発汗が増加してしまうことがあります。その症状を代償性発汗といいます。具体的には、背中やお腹、太もも、お尻、ひざの裏側など、それまでは殆ど汗をかかなかった部位からの汗が増えてしまう現象です。この副作用は個人差もあるので、全員が必ず発症する訳ではなく、また、その症状の重症度にも違いがあります。この代償性発汗は、気温が25度を超えると、胸より下の下半身に特に汗をかくのが特徴です。酷い場合には服がびっしょり濡れるほどの汗をかき、いすに座っている場合などはお尻や太ももが特に汗をかきやすくなるようです。これは交感神経を切断してしまったことにより、温熱性発汗を抑制する機能が弱まったり、働きにくくなる為に、以前より大量の汗をかいてしまうのです。腔鏡下胸部交感神経遮断術を行った人のうちの80%以上が発症するというデータがあり、そのうち60%以上の人が生活に支障をきたすほど酷い状態になったという結果が出ているそうです。

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